土地 を 残す

土地を活かす

Ⅰ.土地の分割、売却処分が必要な場合

 

 *土地の利用方法を検討

 *相続、遺産分割

 *離婚における財産分与の検討ほか

 

土地に建物を新築する場合を除き、

 その土地を分割して一部売却処分したり

 あるいはその土地を売却処分

 することとなった場合は、あらかじめ充分な検討を行う必要がある。

土地は売却して換金すると、その性質上、まず消費されてしまう。

 

一方、土地を取得することは、戸建分譲住宅を購入する場合など除き、人生においてまずないもの。

売リ払ったのち後悔することのないよう、あらかじめ充分に検討しておきたい。

 

 

Ⅱ.土地を売却しても良いかの検討

 代々受け継いだ土地、親から受け継いだ土地を売却すべきかを考える上で、少なくとも以下の項目について、充分な検討を行っておかねばならない。

 

(1)土地の素性、由緒、因果などの確認

  土地が取得された経緯

 *先祖代々受け継がれた土地

 *父や祖父により取得された土地

 *取得した人の思い入れがある土地

 

(2)その土地を将来必要とする者がいるかの検討

  土地は、将来も住宅地として利用されるべき土地と、収益を生み出す可能性のある土地など、価格が同じであったとしても、それぞれ有する性質が異なる。

  従って、少なくとも子供や孫、兄弟姉妹など、現在推定し得る範囲でそれぞれの能力や特性及び将来を見越して、誰にどの土地を残しておくべきかを、大雑把でよいので考慮しておく必要がある。

 

 

Ⅲ.土地を活かす方法の検討

 土地を活かすためには、まずその土地が有する物理的特性、効用などの分析・把握を行う必要があります。これらの検討を行わずに土地の有効活用を行ってしまうと、20年30年と経った時点でこんな筈ではなかったと、次の世代が苦しむこととなりがちです。

 

(1)土地が有する物理的特性の確認

*主に災害リスクの確認

(地盤強度や建物の構造に関連)

*この確認により、長期的に所有すべき土地か否かの判断が可能となる。

 

○海抜(海に近いかなど)

・・・地震や津波リスク

○がけ地や傾斜地か、高低差がある土地か

 また土砂等災害危険区域に近接するか

○大きな河川に近いか

・・・洪水や氾濫リスク

 

(2)土地が有する効用

○住宅地としての快適性が見込める土地

○建物を建てて有効活用するか、もしくは熟成するまでの間、月極駐車場として収益を挙げるなど、収益性が見込める土地

 

(3)土地の利用方法の検討

 上記のように、家族や子孫の将来を見据えたうえで、

誰のために、

今すぐ活かさねばならないのか、

当分先でよいのか、

 ・収益が必要であれば、どの程度、

また無理をしてでも必要なのか、

 等を整理したうえ、具体的な土地の利用方法を土地の交換なども考慮のうえ、検討することとなります。

 

以上